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モノタロウに聞く間接材購買改革のポイント~成功のカギはECサプライヤーの上手な活用~

間接材購買は複雑で取り組みが難しく後回しにしがちですが、改革で成長を見込める領域でもあります。

2025年7月29日に開催されたCoupa主催のイベント「Inspire World Tour Tokyo〜持続的成長を実現する支出変革とAI活用の未来〜」に株式会社MonotaRO(以下、モノタロウ) エンタープライズセールス部門 部門長 平佐京三氏が登壇。モノタロウでの事例と平佐氏の知見をもとに、ECサプライヤーを活用した間接購買改革成功のポイントについて講演していただきました。

間接材購買改革の未着手により想定される課題やリスク

まず平佐氏は、間接材購買改革の必要性を明確にするため、軽視されがちな間接材購買の特性を3つ挙げます。

  1. 現場の手間が積み重なるロングテール購買
    購買金額では全体のわずか20%しかないロングテール商材。しかしその実態は、膨大な品目数(全体の80%)を管理するために、購買業務全体の80%もの手間が費やされている、非常に非効率な領域です。
  2. 低頻度・小ロット・安価で購入しづらい
    大企業1200社の購買データ分析によると、年1回のみの購入が70%、5個以下の購入が80%、単価1万円以下の商品が85%を占め、標準化・契約購買が困難です。調達のプロ人材の不在により属人化も起きやすくなっています。
  3. ロングテール購買が全国拠点に存在する
    大企業では、全国拠点の各部署が地域のサプライヤーやホームセンターで間接材を購買し、プロセスが煩雑化。拠点ごとに購買ルールが異なって管理が分散し、全社での一括管理やコストの最適化が困難です。

取り扱いが難しい間接購買ですが、「間接材購買への取り組みが未着手であることにより、様々な課題やリスクの発生が想定される」と平佐氏。

その1つが現場対応の業務負担の増大です。統一されていない発注方法や、ローカルカタログのメンテナンスなどに工数がかかり、調達のコア業務である分析や戦略立案に時間を割くのが困難になってしまいます。

また、下請法違反リスクなどの様々なコンプライアンスリスクもはらんでいると指摘します。

一方で、間接材購買は統制が難しい領域であるものの、その見直しには大きな余地があると平佐氏。モノタロウの顧客事例をもとに、間接材購買の見直しで得られる効果として次の3つを挙げます。

  1. 発注や手続きの手間の削減
  2. 調達にかかるコスト削減
  3. 購買の見える化とルール徹底

また平佐氏は、調達環境を取り巻く課題にも言及。原料やエネルギーの価格上昇、下請法の遵守、サプライチェーンリスク、サステナビリティなどを挙げ、適切かつ状況に応じた柔軟なリソース配分が重要になるといいます。

間接材購買改革成功のポイントは適切なECサプライヤーの活用

間接材購買の難しさや課題を背景に、平佐氏はECサプライヤーを活用した間接材購買改革を成功させるポイントを解説します。

ポイント1:ECを活用したプラットフォーム(購買管理システム)で購買データを集約
全国の拠点で購買が統制されていないと価格の不透明性や一物多価といった問題が生じるため、購買管理システムの導入により一元管理を実施。さらにECカタログサイトと連携することで、全拠点で同じ間接材を購入でき、購買記録もデータ化されます。価格と納期がECカタログサイトに記載されているため見積もりも不要で、結果として次のようなメリットが得られます。

  • 購買プロセスの効率化、高い生産性
  • 全国拠点公開された価格と納期で同一価格・同一サービス
  • 間接材購買の統制

平佐氏は、大手製造業の事例をもとにEC活用の効果を解説。紙ベースでは1件あたり60分かかっていた発注が、EC活用によってわずか10分に短縮されたといいます。

さらに、購買がデータ化されることでモニタリングやリスク対策も可能になります。しかし、そのデータ活用には大きな壁があり、平佐氏は「間接材のデータは何万、何十万行にもなり、これを一件一件、人の手で分類・管理するのは困難だ」と指摘します。

ポイント2:自社に適したサプライヤー活用
現場である購買部門のニーズを確認し、選定から発注、調達にかかわる困りごとを解決することが重要です。

2つのポイントを踏まえ平佐氏は、ECカタログおよび自社に適したサプライヤーの活用で実現できることとして以下の3つを挙げます。

  1. データ化:間接材購買をデータ化することで、間接材領域における戦略的購買を実現
  2. カバレッジの向上:自社で購入する間接材を分類し、カバレッジ(品揃え)を高めることで、リスク回避やガバナンス強化を実現
  3. 利用部門のニーズ充足:現場のニーズを満たすことで、高い利便性とコスト低減を実現

ECサプライヤー選定ではサポート体制も重視

続いて平佐氏は、間接材購買改革に10年以上取り組んできた製造業2社の、ECサプライヤー選定に対する見解を紹介します。

  1. 住宅設備機器メーカーA社(売上高7,000億円、従業員数36,000名、9事業所):
    サプライヤーへは特にサポート体制の充実を期待。コストメリットのないサプライヤーやサポート体制が悪いサプライヤーは日常的に切り替える。リソース不足のため間接材には極力工数を割きたくないのが現状。間接材購買改革において重要視しているのはデータ化で、ECサイトはコストよりも利便性を重視したい。
  2. 化学メーカーB社(売上8,000億円、従業員数11,500名、5事業所):
    サプライヤー選定では信頼性や積極性のほか、現場では納品、コスト、品質、またアフターフォローを重視。現場の都度購買を減らしたいタイミングで、サプライヤー切り替えを行う。改革の取り組みは、調達本部への問い合わせの削減、AIの活用、最適な商品検索を目指している。

平佐氏は、2社の回答から、ECサプライヤーの選定で重視すべき5つのポイントを提示。

  1. 豊富な品揃え:カバレッジ向上
  2. 価格競争力:コスト削減
  3. 高度な物流配送:入手リードタイムの短縮
  4. 高いユーザビリティ(UI/UX):高度の検索性
  5. ユーザーサポート体制:現場から調達本部への問い合わせの削減

最後に平佐氏は、モノタロウの間接材購買改革への貢献について5点紹介します。

  • BtoB向け間接材に特化し、ワンストップ購買を実現する豊富な品揃え
  • プライベートブランド(PB)切り替えによる、戦略的なコスト削減
  • 「必要なものがすぐ届く」サプライチェーン
  • 業界用語や製品仕様でも探せる、現場の使いやすさを追求した検索利便性(UI/UX)
  • 大企業向けの専任サポートと、購買データ分析に基づく改善レポートの提供

先に挙げたECサプライヤー選定の5つのポイントに責任を持って取り組んでいることを強調し、セッションを締めくくりました。

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