Coupaの考える「サステナビリティ経営」とは
Coupaではサステナビリティ経営を2つの軸で捉えています。1つは「パフォーマンスの最大化」です。
持続可能な企業経営には、経済成長が欠かせません。そのためパフォーマンスを最大化し、利益を増やしていくことが、サステナビリティ経営の第一歩となるのです。
もう1つは「社会的価値の追求」です。経済成長とESGは両立させていくことが求められます。これまでサステナブルは経済的価値と相反するもので、コストを掛けるべきものと捉えられてきました。ところが現在では考え方が大きく変化しています。それは企業を取り巻くステークホルダーが、サステナブルを重要視しているからです。
いまやサステナビリティ経営は、事業基盤となる環境や社会を維持しながら、さらに事業を持続的に成長させるための、新たな成長戦略と見なされています。
調達購買部門の課題やその改善を妨げる要因
サステナビリティ経営の実現には、調達購買部門の改革が求められます。Coupaによる調達購買部門への調査によると、調達購買部門は、コスト削減、統制力や購買力の強化などを目指したい一方、現状のプロセスの複雑化や人材不足、スキル不足などにより、なかなか取り組めていないことが分かりました。翻っていえば、調達購買の伸びしろは、まだまだ余地があるといえるでしょう。
こうした調達購買改革を後押しするのがCoupaです。Coupaは、企業の支出を包括的に管理するビジネス支出管理(BSM)プラットフォームです。企業の支出を適切に管理することで、コストを削減し、利益増加や企業成長に貢献します。加えて、大規模なサプライチェーンに対して効率的な購買を行うことで、ESGの取り組みとしてもインパクトが出やすい領域です。
ところが、ESGに対して具体的に何をどのように取り組めばいいのか、分からない企業が多く見受けられます。そこで、Coupaの機能を紹介するとともに、Coupaを通じてどのようにESGへの取り組みを強化できるのかについて解説します。
Coupaの機能の全体像
Coupaは一気通貫で支出管理し、企業全体で活用するプラットフォーム。企業の支出にまつわる活動をITの力で可視化、統制、改善する仕組みを提供しています。Coupaのメリットは、業務を可視化し、統制を強化することで、支出の最適化を図り、業務効率の改善が実現できることにあります。
Coupaでは、トランザクションデータの発生源をきちんと抑え、全社の各部門だけでなくサプライヤーまでもが、一つのシステムで分かりやすく業務に取り組める仕組みを提供しています。
機能の特徴1:可視化
ではそれぞれの機能を特徴ごとに見ていきましょう。
1つ目は「可視化」です。「購買ダッシュボード」では、サプライヤーの集中度合いや、契約に基づく支出の割合、拠点ごとの費用科目別支出などを分かりやすく可視化し、直感的に把握できます。
また、全体像を一覧できるだけでなく、特定の条件を指定して状況を見ることも可能です。例えば、契約に基づく支出のうち契約外支出を選択すると、それに限定した場合の状況を表記します。これにより、どういったカテゴリで契約外が多いかなども、ワンクリックで確認が可能。次の一手が明確になることで改善の実現にも寄与します。
加えて、支出だけでなく、環境負荷の管理、評価も可能です。Coupaでは、社外取引で生じる間接的なCO2の排出量や削減効果を確認できます。テンプレートが標準で備わっているため、Coupaを利用するだけで、ダッシュボードで可視化することができ、改善に取り組めます。
機能の特徴2:統制・最適化
2つ目の特徴は「統制・最適化」です。エンドユーザー画面の上部には「スーパーバー」と呼ばれる検索窓が設置されています。そこで購買したい商品を検索すると、ESG配慮品や社内推奨品といったカテゴリ別に商品が表示され、購買してほしいものをエンドユーザーに対して訴求できます。
また、購買画面には予算の使用状況が色付きのグラフで表示されます。設定によって、予算を超えた場合に購入できなくするといった統制も可能です。
企業の支出を扱う購買は、不正を看過できない領域です。公認不正検査士協会のデータによると、企業は内部不正により、年間売上の5%の損失が生じていることが分かります。CoupaではAIのテクノロジーを活用し、不正が疑われる見積や発注、請求を通知してくれる機能を実装しています。
機能の特徴3:改善
3つ目の特徴は「改善」です。Coupaのゴールは電子化ではなく、支出の削減です。そのため、先述の可視化や統制は、改善のアクションを打つための前提条件です。
改善のためのダッシュボードとして、Coupaには「インサイト」というページが用意されています。この画面では、予め設定した目標KPIを、Coupa利用企業のトップ25%のデータと比較して表示します。これによりトップ企業との違いが分かり改善の余地を明確化できるだけでなく、改善の打ち手をシステムが推奨してくれます。
また、ユーザー部門の利用データを可視化するページとして「コンテンツインサイト」があります。例えば、「検索語」にはユーザー部門が「スーパーバー」で検索した品目が表示されます。その中でカタログで取り扱っていない商品があれば、提供サプライヤーを一覧で確認できます。サプライヤーとの交渉を経てカタログ掲載につなげることで、システム上での購買を促進させることが可能です。
Coupaのプラットフォームでは、支出管理のプロセス、データ、人を一気通貫でつなげることで、購買業務を可視化。使いやすさを重視したシステムにより、ユーザーの利用が促進され、統制が強化されるだけでなく、支出の削減や業務効率性の向上に寄与します。さらに、KPIを定めることで、Coupa内のデータやCoupaコミュニティの知恵を活用して改善のアクションを促します。
サステナブルな経営の実現を後押しするCoupaの導入を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。