不況を乗り切るには？購買・調達部門と財務部門が備えるべきこと

本記事は「不況の中で生き抜くには？購買・調達、財務チームが備えるべきこと」を元に作成した記事です。

業界を問わず、企業の経営者はマクロ環境に対して懸念を抱いています。

• インフレと金利の上昇が続く中、消費はすでに圧迫され、消費習慣が変化
• 在庫は膨らみ、メーカーへの発注は減少

一部の企業では人員削減を検討していますが、多くの経営者はむしろ投資を再集中させ、効率性を高めたいと考えています。成長を第一に考えるのではなく、成長と収益性のバランスを重視する方向への転換です。

不況を乗り切るための短期的な戦略

ブログ記事「10 Ways Businesses Can Contain Costs in Uncertain Times」では、ビジネス支出管理は、企業が極めて短期間のうちに節約を実現し、収益性の改善について役立つさまざまな方法についてご紹介しました。

そこで挙げたいくつかのポイントを見ていきましょう。

• 承認 - 予算や投資を見直す際に、効果的な事前承認を行うことで、無駄な支出を回避することができます。
• 調達 - 調達の範囲を拡大することで、サプライチェーンにおけるインフレを軽減することができます。
• 支払- カードプログラムや早期支払い割引を利用して支払いを最適化することで、運転資金をより効率的に活用できます。

このように、多くの企業において、支出と資金を最適化することは、大きな成長につながります。一方で、ビジネス支出をより適切に管理することは、経営者の長期的な懸念事項にも役立ちます。

不況に負けない購買・調達と財務の長期的戦略

グローバル市場、国内経済、そして資本市場における不透明感は、今後も続くと思われます。優れた企業は、今日の投資を再評価し、不要な支出を削減するだけでなく、リスクを軽減し、長期的に競合他社に対するコスト優位性を維持するために適切なプロセスを導入します。

最近の調査によると、78%の最高財務責任者（CFO）が、インフレが続く場合でも、企業のデジタル投資を2023年にかけて増加または維持すると回答しています。デジタル化にかけた投資は効率化によって賄うことができ、バックオフィス業務を自動化することで不足するデジタル人材の確保につながると期待されています。

不況下におけるリスクとESG実績の把握

優れた企業は、リスク環境の変化に対応するための投資も必要であることを認識しています。トラブルの兆候についてサプライヤーを継続的に評価することをはじめ、変更も多いESGやその他の規制を把握することまで、企業は投資を行なう必要があります。しかし、現在、調達リスク対策を実施している企業はわずか30%に過ぎません。

調達・購買責任者が今考えるべき事とは？

優秀な企業ほど、俊敏性を向上させるために戦略的な投資を行います。企業は、サプライチェーンを見直すとともに、特定のサプライヤーや地域に過度に依存していることを洗い出し、コスト削減だけでなく、俊敏性を重視した設計へと優先順位を再考する必要があります。

先日、Coupaの調達・購買責任者であるMichael Van Keulen氏とArdent Partners社の創設者であるAndrew Bartolini氏とオンラインセミナーを開催し、Ardent社の調査から得られた調達の優先順位に関する意外な発見についてオンラインセミナーで取り上げました。

このオンラインセミナーでは、これらの洞察を紹介するとともに、ビジネス支出管理が短期、中期、長期の課題に対処するためにどのように役立つかをより深く掘り下げて解説しています、ぜひご覧ください。